ITエンジニアの転職相談を受けていると、「SESか自社開発か、どちらが年収が高いのか」という質問は今も昔も絶えません。人材業界で10年働いてきた経験から言えば、この答えは「経験年数・スキル・会社規模によって異なる」が正直なところです。しかし2026年現在、両者の差は以前より明確になってきています。本記事では、2026年8月時点の最新動向をもとに、SESと自社開発エンジニアの年収差を構造的に解説します。
SESと自社開発:ビジネスモデルの違いが年収を決める
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詳しくは「SES・自社開発・受託の違いと選び方2026年版完全解説」で解説しています。
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年収差を理解するには、まずビジネスモデルの違いを押さえる必要があります。
SES(システムエンジニアリングサービス)とは、エンジニアの労働力をクライアント企業に提供する請負形態の一種です。正確には「準委任契約」に基づき、エンジニアはクライアント先に常駐して業務をこなします。SES企業の収益はクライアントへの請求単価(マージン)から生まれ、エンジニアへの給与はその一部です。業界標準として、請求単価の50〜65%程度がエンジニアの手元に渡るとされています。
自社開発企業は、自社サービスや製品の開発・運用を内製で行います。エンジニアはコストセンターではなく、プロダクトの価値を直接生み出す存在として扱われるため、報酬設計が異なります。特にスタートアップやメガベンチャーでは、市場競争力のある給与テーブルを整備する動きが2025〜2026年にかけて加速しています。
2026年時点のSES・自社開発の年収相場比較
複数の求人データと転職支援実績をもとにした2026年8月現在の目安は以下のとおりです。
| 経験年数 | SES平均年収 | 自社開発平均年収 | 差額(目安) |
|---|---|---|---|
| 1〜3年目 | 300〜380万円 | 340〜430万円 | 約40〜50万円 |
| 3〜5年目 | 400〜500万円 | 480〜620万円 | 約80〜120万円 |
| 5〜10年目 | 500〜650万円 | 650〜900万円 | 約150〜250万円 |
この差額は経験年数が増えるほど拡大する傾向があります。SESでは単価の上限が会社の交渉力に左右される一方、自社開発では成果・スキルに応じた評価が反映されやすい構造です。
SESの年収が伸びにくい理由:構造的な問題点
SESエンジニアの年収が伸び悩む背景には、以下の構造的な課題があります。
- マージン構造:クライアント単価の一定割合が会社に残るため、上限が存在する。
- スキルの可視化が難しい:常駐先が変わるたびに技術スタックがリセットされ、専門性の蓄積が評価されにくい。
- 昇給交渉の難しさ:給与改定のタイミングが単価更改に依存するケースが多い。
ただし、大手SIer系のSES企業や特定分野に強い専門SES会社では、単価が高く設定される場合もあります。「SES=低年収」と一概には言えないことも押さえておきましょう。
自社開発への転職で年収アップを狙うための実践法
SESから自社開発へ転職する際、転職エージェントの活用は有効な手段の一つです。ただし、ITエンジニア特化のサービスを選ぶことが重要です。2026年現在、SESから自社開発への転職を支援する案件数が増加しており、適切なサービスを選べば年収100〜200万円アップも視野に入ります。
転職活動では以下の点を意識してください。
- ポートフォリオの整備:GitHubでの公開コードやサービス開発経験をまとめる。
- 言語・フレームワークの棚卸し:SES経験で習得したスキルを整理し、自社開発で求められる技術との一致点を明示する。
- 希望年収の根拠を準備する:市場相場を把握した上で、具体的な数字と理由を説明できるようにする。
特にITフリーランスや自社開発求人に特化したサービスは、一般の転職サービスよりも非公開求人を多く保有していることが多く、エージェントが企業の内情を把握している点も強みです。
「転職エージェントに隠れた費用はあるか?2026年版完全解説」もあわせて参考にしてください。
信頼できるITエンジニア向け転職サービスの選び方
SESから自社開発への転職、またはフリーランスへの移行を検討する際に確認すべき評価基準を整理します。
- IT・エンジニア特化かどうか:総合型エージェントよりも技術的な理解がある担当者が多い。
- 非公開求人の比率:自社開発企業の求人は競争率が高いため、非公開案件へのアクセスが重要。
- 単価・年収交渉のサポート体制:特にフリーランス転向の場合、単価交渉の代行実績があるかを確認する。
- 口コミや第三者評価:実際の利用者の声や業界内での評判も参考にする。
2026年おすすめITエンジニア転職サービス
上記の評価基準に照らして、2026年8月現在に注目されているサービスをご紹介します。
Midworks(ミッドワークス)は、ITフリーランス向けの案件紹介に特化したサービスです。SES出身のエンジニアが自社開発案件やフリーランス高単価案件へ移行する際に活用しやすい体制が整っています。社会保険や税務サポートなどフリーランス特有の不安にも対応しており、年収アップを目指しながら安定した働き方を選択できる点が評価されています。
社内SE転職ナビは、社内SE(情報システム部門)ポジションに特化したサービスです。SESから「安定した自社開発・社内システム管理」へのキャリアチェンジを検討する方に向いています。残業が少なく年収も安定しやすい社内SE求人を多数保有しており、ライフバランスを重視するエンジニアに支持されています。
IT求人ナビフリーランスは、フリーランスエンジニア向けの案件マッチングに強みを持ちます。SESで培ったスキルをフリーランスの高単価案件に転換したいエンジニアに向いており、週3〜5日の柔軟な働き方にも対応しています。
まとめ
SESと自社開発の年収差は、2026年時点で経験5年以上では150〜250万円に達するケースもあります。この差は構造的なものであり、スキルアップだけでは埋まりません。転職を視野に入れるなら、IT特化のエージェントを活用してキャリア戦略を立てることが、年収アップへの現実的なアプローチです。
